私の故郷で仕事の話が9月末に決ま
った。その時から心に決めていた。
台風18号で数名の同級生宅が床上
浸水し、うち一人は住めなくなった。
お見舞いに行って元気づけることが
一番であると。
私の故郷は大分佐伯市の海崎駅前地
区、未だかつて経験したことのない
短時間集中豪雨で、床上浸水世帯が
続出した。海崎駅はちょっと高台で
被害を免れた。
宿泊したホテルはJR佐伯駅前で、窓
から見える駅は、復旧メドが立って
いなので、列車の来ない、人影がな
い風景でした。
特にJR日豊本線の佐伯~臼杵間は、
復旧のメドがたっていません。
友人の車で被災現地に行く途中、見慣
れない観光バスを発見、JR運休のため
佐伯~臼杵向の振替輸送便です。
この区間はリアス式海岸に沿ってJRが
走っており、崖崩れ等復旧作業が困難
な状況です。
大型シャベルカーやダンプが入れなく
、作業に時間がかかるとの事。
(JRの陸橋、高さ3Mもある川岸に流木が横たわってる)
同級生の案内で、被災から2週間経
った9月30日、現地(海崎駅前地
区等数か所)周辺を見て回った。
現地の生々しい被災現場の写真を撮る
ことを止めた。友人宅の悲惨な
状況の画像を伝える気持ちにはなれ
ない。
私は報道記者・カメラマンでもない。
ただ現場で観たこと、被災者のこころ
の声、行政の対応を書きとどめて置く
ことにする。
今回の台風被害で、床上浸水が一番
酷かった海崎駅前にある友人宅を訪
れた。
人間の背丈程まで水嵩が増し、1階
のお店の調度品は全滅。
9月30日、2週間経ったにもかか
わらず、濡れた畳や家具の残骸のゴ
ミがまだ残っていた。
市から支援要請された方々が、泥の
清掃やゴミ回収におわれている姿が
目にとまった。
同級生は、床上浸水した状況がを思
い出したくないのか、こう呟いた。
「毎日、頭の中が真っ白になり、やる
ことが、一杯ありすぎて考えることも
出来ない。・・・
夜も不安で、今後のことを考えると夜
も眠れない。
つい深酒となってしまう。」
この被災者のこころの声は、次に訪れ
た友人宅でも全く同じであった。
この友人宅は、平屋であり床上浸水で
、畳・家財道具は全滅、住めなくな
った。
まず、住む手段として市役所に相談。
冷たくあしらわれ、
「まだ具体的な救済対応策が決まっ
てない。
市営住宅も過去数年間使ってない
部屋を使って下さい」旨伝え、
「期間が来たら出て行って下さい。」
その部屋がなんとカビがびっしりと
生えた部屋で担当者もビックリ!
紹介された友人は、激怒!
「こんなカビだらけの部屋で生活す
るのか??」
私は信じられなくて、市役所のHPを
みた。(10月3日現在)
市長の記者発表の概要が掲載されて
いた。
被災者支援の補正予算を市長の専決
処分により計上した。
明らかに対応が遅すぎです。
被害状況の資料みても明らかに
海崎八幡地区が圧倒的に床上浸水が
多い。
佐伯市街中心が大きな被害を出して
いなく、過疎地域となってしまった
海崎地区だから対応が遅かったよう
に見える。
(氾濫した川の上にかかるJRの陸橋
復旧メドが立っていない)
もう一点、地元のTVマスコミの取材
姿勢に疑問をもった。
今回の一番酷い隣街の津久見の被災
報道は各社競って行った。
出遅れたのか、海崎地区の濡れた畳等
の瓦礫が片付いた頃やって来た。
現場では、各家庭は元の生活を取り戻
すのに精一杯。そこでのローカルTV
担当者は、被災者に言った。
「濡れた畳を搬出してる家は何処か
にありますか?
TV映りを良くするために?」
この話を聞いた時、憤りを感じた!
ローカル局とは言え、報道する資格
は全くない、且つ報道をなんと心得
ているのかと・・・
小さな街の被災地の現状をどう伝え
て行くかが本筋ではないかと。
現地を見舞ったのは2時間程でした。
この様な行政の対応の遅さや対応の
冷たさ、
ローカル局のTV取材報道の
ていたらくの中、明るい光を見つけ
ました。
近所に住む同級生が一致団結して
サポートを始めた。女性陣は食事、
水等生活必需品を持って見舞った。
男性陣は、力仕事があればと言って
現地に赴き手助けする。
私を案内してくれた友人は、被災者の
こころのケアに重点を置き、こころの
叫びをしっかり受け止め、勇気づける
サポートを開始した。
「こころのケアには時間がかかる」と
自分の経験を踏まえてしみじみと
語った・・・
————————-
仕事で帰省した束の間の時間でした。
行政の被災対応の遅さとマスコミ
報道のていたらくさに驚きを感じた。
インターネットの時代、スマホが誰
でも当たり前のように使用してる環
境で、行政の被災現状把握に時間が
かかる根本原因はどこにあるか?
この環境を上手く使い、リーダーシ
ップとやる気だけがあれば、現状把
握をスピード感を持ってやる答えは
簡単である。
同級生の心温まる被災者への対応に
一筋の光明を感じながら、帰路に着
いた。
被災現場を案内してくれた友人に
感謝すると共に愛する故郷への早
い復旧を祈りながら・・・
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