日日是好日(映画)を観てきた・・・人生の「学び」とは気づくこと・・

ビジネス茶道の先生から頂いた本!
エッセイストの森下典子が茶道教室に
通った、25年間の日々を綴った

エッセイ「日日是好日『お茶』が教え
てくれた15のしあわせ」の映画を
ワクワク感で観てきました。

私が茶の湯に興味を持ったのは、遺品
の整理で茶道具と母のお茶を教える写真
を発見したからである。

そこには、生き生きした母の姿があった。
その母の姿と茶の湯の心を知りたくて
昨年から「ビジネス茶道」を始めた。

典子役の主演に黒木華、茶道教室の先生
である武田役に樹木希林、典子の従姉妹
の美智子役に多部未華子。

どの女優さんも大好きです。

特に9月に亡くなった「武田のおばさん」
こと武田先生役の樹木希林さんの演技に
引き込まれていく。

頭で考えないの。手が知っているから
手に聞いてごらんなさい」

ビジネス茶道では、まだお茶をいた
だくだけですが、水上繭子先生
お点前するしぐさが毎回楽しみです。

袱紗さばきから、くみ上げた湯を
茶碗に注ぐ柄杓作法とお湯の音・・

抹茶を茶碗に入れた後の茶杓で軽く
叩くかすかな音・・・

茶筅で茶をかき混ぜるしぐさが、
流れるように茶室の空間で踊っている。

心地良い美の世界に浸ることが
でき、安らぎの境地に達します。

母の心の内を知りたくて茶の湯を
始めた私にとってその心の一部を
垣間見た瞬間です。

映画では、茶室の場面が沢山あります。

四季折々の場面に応じて、掛け軸や
茶花そして、茶室から見える庭の風景が
季節と共に変化していく。

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二十歳のとき、私は「お茶」をただの行儀作法としか思っていなかった。
鋳型にはめられるようで、いい気持ちがしなかった。
中略
季節が変われば、部屋全体の大胆な模様替えが起こる。
そうゆう茶室のサイクルを、何年も何年も、モヤモヤしながら
体で繰り返した。

すると、ある日突然、雨が生ぬるく匂い始めた。
「あ、夕立が来る」と思った。
庭木をたたく雨粒が、今までとはちがう音に聞こえた。
その直後、あたりにムウッと土の匂いがたちこめた。
・・・・
季節が、「匂い」や「音」という五感にうったえ始めた。
・・・
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(「日日是好日『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」)

映画は静寂な中で、典子の表情や季節
の変わり目の変化を繊細な映像で見事
に表現している。

典子が「瀧」の掛け軸と対峙する場面
で、映像が瀧の動画に変わり、瀧と
一体化した心理描写が印象的でした。

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「瀧」と太く勢いよく、堂々と書いてあった。
その下全て余白・・・・・・
「瀧」の筆の最後をハネず、そのまま余白を一気に、どおーっと、紙の下まで書き抜いていた。勢余って、墨の小さな飛沫が散っていた。
一瞬、水しぶきを顔に感じた。
滝壷から、冷気が噴き上がった。汗に濡れた背中が、スーッとした。(あー、涼しい〜)
その時、私の目から、分厚いウロコがポロリと落ちた。
(あー、掛け軸ってこうゆうものなのか!)
むずかしくてわからないという思い込みが、いっぺんに吹き飛んだ。
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大森立嗣監督の繊細なこころの描写の
素晴らしさが伝わってきました。

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人は時間の流れの中で目を開き、自分の成長を折々に発見していくのだ。
だけど、余分なものを削ぎ落とし、「自分では見えない自分の成長」を
実感させてくれるのが「お茶」だ。

最初は、自分が何をしているのかさっぱりわけがわからない。
ある日を境に突然、視野が広がるところが、人生と重なるのだ。
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(「日日是好日『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」)

母の遺品の茶道具を整理していないが、
初釜の映画シーンでふと思った。

初釜の写真と濃茶で使ったと思われる
内側が、金色の茶碗があること思い
出した。

映画とエッセイを通して、私が知りたかった
茶の湯の世界で生きる母の姿が垣間見えた。

小さいながら茶室で生徒さんに教えながら
自らも楽しんでいた。

いつしか、母の声が聞こえてきた。

気づくこと。
一生涯、自分の成長に気づき続けること。
「まなび」とは、そうやって、
自分を育てることなのだ。
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団塊の世代、古希を迎えた翌週に
映画「日日之好日」が封切り、
感慨深く映画に魅了させられた。

「日日之好日」「にちにちこれこうじつ」
は、天気の日も雨の日も、すべていい日

この本当の深い意味を感じた瞬間です。

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「目を覚ましなさい。人間はどんな日だって楽しむことができる。
そして、そのことに気づく絶好のチャンスの連続の中で生きている。
あなたが今、そのことに気づいたようにね」
そのメッセージが、ぐんぐん伝わって胸に響く。
二本の脚ですっくと大地に立って、全身に雨を受け、世界と対峙して
いるような気がした。
深く息を吸い、心の中ではっきりと思った。
(今この瞬間の感覚を、忘れずに生きよう!)
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(「日日是好日『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」)

映画とエッセイをとおして、母の茶の湯の
心と触れ合ったことに感謝です。

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